板
ニラです。
アルミフレーム世代です。
カーボン=ハイエンド。軽い。
クロモリ=趣味性高い。しなやか。
チタン=なんかよくわからんけど特殊。
みたいな印象ないですか。
わたくしにはあります。
印象だけで、クロモリのしなやかさってのは実感できたことはないんですが。
そしてアルミフレームはといえば、軽さでカーボンに負け、クロモリと比べると硬いし頑丈じゃないし、チタンのようなスペシャル感は欠片もない、そんな存在ではないかと思います。
その辺を逆手に取ったのがCAADシリーズを擁するアルミロードバイクの雄キャノンデール。
CAAD10では「ハイエンドアルミフレームのカーボンキラー」を標榜し好調なセールスを記録しました。
また最新のCAAD12では何をトチ狂ったのか「アルミ教」を掲げ、販売店にアルミロードここにありという心強さと若干の困惑をもたらしたといいます。
わたくしも以前CAAD10に乗っていましたので、そこ良さは理解していますが、だいたいアルミフレームが褒められるパターンは限られていて、「アルミフレームである事を感じさせない」とか「安カーボンよりはハイエンドアルミ」とか、まあこの2つはわたくしがCAAD10を買った時の店員さんの売り文句な訳ですが、要するに「アルミにしては良いよね」という、見下ろされる形での賞賛に他ならないのです(卑屈)。
しかしわたくし、かつてエンジンつきの方のバイクを嗜んでいたアラフォーとしては、アルミフレーム=軽量高剛性の新世代フレームというイメージが未だに抜けておりません。
目の字断面押し出し材使用のツインスパーフレーム、とか言われると心が躍ります。
片持ち式スイングアームとか倒立フォークとかが付随するともうたまらんです。
ということで、資金があったら怖いもの見たさでコレ買ってみたかったな、というのがこれ。
キャノンデールのスレート。105モデル。
アルミフレームで(フロントだけど)片持ち式で倒立フォーク。
数年後に迷車とか時代の徒花とか言われている姿が目に浮かびます。
で、生産終了から数年経って妙な人気が盛り上がって中古価格が高騰するも、独自規格の部品が普通に生産終了になっており…、みたいなヘッドショックの二の舞的な展開が浮かんできます。
とはいえ、いろんな意味でここまでやってくれた、ある種の俠気には報いたい。結構本気で。ただし金さえあれば。かなりいい金額しますからねコレ。
カタログで「グラベルバイクのような鈍重さはなく」などとナチュラルに他をクサす、SLATEというよりむしろSlutな態度もアメリカンで良い。
さっきから何でしょう、キャノンデールは結構好きなメーカーなんですが、なぜかディスリスペクトワードばかりが紡ぎ出されるのは。
歪んだ愛情でしょうか。
しかしこの「ウチがグラベルロード出す以上、単にタイヤ太いロードじゃ意味なくね?」的な感じはいいですね。
以前アルテグラモデルをトレイルで試乗する機会があったのですが、わたくし程度ではどう乗りこなせばいいのかわからないけど妙に楽しいという不思議な乗り物でした。
おおむね40万円からという価格設定も含め、これじゃなきゃいかん! て人向けなのは明白ですが、こういうのがあるってのは豊かでいいですね。